こんにちは。女医ぬです。
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元大学病院勤務、医学博士、専門医を取得した私が、
実際、医学博士について思うことは、
人によっては必要だけど、それ以外の人はよく考えて決めて!ということです。
どういう人に必要かを良く理解して、自分の進路を見据えて決められるように説明していきます。
この投稿ではまずは医学博士について知ることから始めます。
大学病院の医局にいながら学位を取らないのは気がひける、学位はなんのために取るの?と疑問に思っているあなたの悩みが少しでも解消されたり、後悔が減ると嬉しいです。
医学生、研修医、若手医師で進路に迷っているあなたにも届きますように。
医学博士ってそもそも何?どうやって取るの?
医学博士を知ろう
まずは、基本を知っておきましょう。
医学博士とは
医学博士とは、医学系の博士過程を終了していることを示し、医師以外でも取得出来ます。
一般の大学では大学を卒業すると「学士」の学位をもらい、大学院では「修士」、「博士」の学位がもらえます。順番としては「学士」→「修士」→「博士」です。
医師の場合「修士」課程が免除されるため、博士課程からスタートし、3〜4年の研究を経て「博士」の学位をもらいます。順番は「学士」→「博士」です。
医師免許を持つ人が医学博士を取得すると医師+医学博士です。
医学博士の取り方の2ルート(甲・乙)
取り方に甲と乙の2種類があります。
博士(甲)
・「課程博士」とも呼ばれる
・大学院医学系研究科・医学専攻の課程を終了した人に授与される
・一般的に4年(延期せざるを得ない人もいる)
博士(乙):
・「論文博士」とも呼ばれる
・一定の医学研究歴を持ち、学位論文を作成すると共に学力テスト(外国語試験が多い)で認められた人に授与される
・期間は決まっていない
要するに、甲は大学院に行って、講義を受け、研究をして論文作成して取得できる。
乙は大学院は行かずに研究生として研究して論文を書いて、テストに受かったら取得できるということです。
取り方は違うけど、資格は同じです。
一般的に乙の方が大学院に行かない分、お金はかからないけど、時間がかかり、ハードルが高い印象です。(英語スキルが高い人が有利)
医局に所属している人は多くが大学院に行く甲でとることが多いです。
医学博士取得の8つのステップ (甲)
乙(大学院に行かない方法)は人それぞれ違うので、甲の場合(大学院に行く)を説明します。
- 大学院1年目1. 大学院に入る
入るためにテストと口頭試問があることが多いです。
- 大学院1-4年2. 講義を受ける
講義受けて必要な単位を取得する。
(講義は土曜日や夜など、日常診療時間外のことが多いです。)
- 3. 研究
完全に臨床診療から離れるて研究する人と、臨床診療をやりながら研究する人がいます。
女医ぬコツコツと。長い戦いです。
- 4. 論文作成
研究した成果を論文化します。基本的には英語論文です。
- 5.論文投稿・受理
最終的に出来上がった論文を掲載してくれる雑誌に投稿します。
女医ぬホッと一息もつかの間。ここからがまたきつい。
インパクトファクター(雑誌の影響力を評価する指標)が高いもの程受理されにくい。リジェクト(却下)、リバイス(修正)などを繰り返し、アクセプト(受理)へ!
- 6. 学位申請・受理
必要な単位、受理された論文を元に学位申請。その大学院で受理審査があり不備がなければ受理。
女医ぬここで終わりと思いきや。まだハードルが。
- 7. 学位審査・受理
研究、論文内容をプレゼンテーションします。
研究内容の専門分野が近い複数の教授が質疑応答し、計1時間程度の時間をかけます。
大学院によっては、質疑応答の後に、英語の口頭試問もあります。
問題がなければ、教授会で受理されます。
- 8. 医学博士取得・大学院卒業
学位審査に受理されて晴れて医学博士取得、大学院卒業です。
女医ぬやったー!!
長かった。辛かった。よく頑張った自分!
医学博士についてのまとめ
今回は、
以上をお伝えしました。
次回は、医学博士の必要性についてメリット・デメリットについて掘り下げていきたいと思います。
またお立ち寄りくださいね❤️